㈱ケーイーコーポレーション(静岡市清水区宮加三715、梶本浩太社長)は、「EUの半導体産業を対象とした『CO2圧力容器』の製造」において、経営革新計画の承認を受けた。
同社は、圧力容器やシェル&チューブ式熱交換器の設計・製作を主力事業とし、冷凍空調機製造業者や半導体メーカーを主要取引先としている。設計、製造、納品、アフターメンテナンスに至るまで、ワンストップで対応できる体制を構築していることが同社の強みだ。
近年では、「環境を無視した経営では生き残れない」という理念のもと、環境配慮型の製品開発に力を入れている。特に冷媒については、従来のフロン系から、地球温暖化への影響が少ないCO2やアンモニア、水素など自然冷媒への移行が進んでおり、こうした市場ニーズに対応した技術開発を推進している。「EUは環境基準が厳格な〝環境先進地域〟です。こうした基準に適合する製品の供給体制を整え、環境意識の高い顧客ニーズに応えていきたい」と北村和隆課長は話す。
今回の経営革新認定を機に、同社ではさらなる設備投資にも着手する。「これまで手作業だった溶接工程の自動化を進め、納期短縮やコスト削減、品質の安定化をはかっていきたい。製造業全体で人手不足が課題となる中、自動化推進によって社会課題の解決にも貢献したい」(北村課長)。
また、脱炭素社会を見据えた経営に取り組む取引先企業の増加を受け、持続可能なものづくりを軸とした経営方針をさらに強化していく方針だ。「環境に配慮した製品づくりを通じて、取引先企業さまとともに持続可能な会社の実現を目指していきたい」と梶本丈喜会長は話している。
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