㈱神戸煙火工場(島田市道悦5─3─23)は、煙火(花火)の製造や煙火打ち上げ事業(花火大会のプロデュース、運営企画演出などを含む)を通じて、地域に笑顔と感動を提供し、持続可能な経営の実現を目指している。花火師の経験と技術をもとに発展してきた煙火は、化学・力学・色彩・音響・安全・環境など、多くの分野にまたがる科学技術でもある。
同社は、県内の市町村で主催される花火大会を中心に煙火打ち上げ事業を行う。なかでも、発起人として長年にわたり携わっている「大井川大花火大会」を観客・規模ともに県内ナンバー1の花火大会にしたいという。「大井川大花火大会」は、大井川を挟んで島田市側と旧金谷町側に分かれて、打ち上げ総数約1万発の花火が鑑賞できる島田市の一大イベントとして人気を集めている。
同社では煙火の製造・打ち上げはもちろん、花火大会に関する企画演出や総合プロデュースなどを含めた提案型の煙火打ち上げ事業に力を入れている。その陣頭指揮を執るのが、専務取締役の神戸龍馬氏だ。本業の傍ら、経営的な視野をひろげ、異業種をはじめとした全国の経営者との人脈を構築したいと島田商工会議所青年部の活動にも力を注ぐ。
「これからの時代は、より安全で環境にもやさしく、さらに演出面や個性的な花火玉を作る技術が求められています。私たちも研究を重ね、地域に貢献していきたい」と話し、「花火大会は主催者や実行委員会など、さまざまな人たちのご尽力のおかげで開催することができます。市町村主催の花火大会は地元企業からの協賛が必要不可欠」と言う。また、大井川大花火大会のような大規模な花火大会であれば、1社だけで完結できるものではなく、県内の同業他社とのコラボレーションが花火大会の成否を決めるといっても過言ではない。「地域経済の活性化に貢献できるよう切磋琢磨し、日々進化する技術に磨きをかけ、ステップアップしていきたい」と意気込む。