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“リーフ茶回帰”の売り場提案で差別化“茶工場のまかない緑茶”が好調

2014/07/23 [07月20日号掲載]

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㈱大井川茶園(焼津市上新田685-1、雪嶋直通社長)は、リーフ茶を中心としたプライベートブランド(PB)商品の品そろえを強化する。

 茶業界全体の流れがペットボトル飲料やティーバッグに流れている中、同社の主力取引先であるスーパーマーケットに、あえて“茶工場のまかない緑茶シリーズ”をはじめとするリーフ茶を売り込むことで、コンビニエンスストアとの差別化を提案する。

“茶工場のまかない緑茶”(320g入り、本体価格780円)は、大容量で値ごろ感のある価格帯が消費者に受け入れられて、年間売上100万本、取扱店舗1万店以上の主力商品となっている。「PB商品の多くは、高品質・小容量に走っていますが、すべての業態でその法則があてはまるわけではない。特に毎日飲む緑茶は、容量がある程度大きく値ごろ感もあり、飲みやすいものも多く求められています」(雪嶋社長)。

簡便で飲みやすいペット飲料やティーバッグに押されて、リーフ茶の消費量が伸び悩んでいるといわれるが、雪嶋社長は「ティーバッグは基本的にコンビニのアイテム。スーパー利用客の多くはリーフ茶の品そろえを求めている。またスーパーにとってもリーフ茶は単価や粗利益率が高く、ペットボトル飲料が平台での大量陳列や冷ケースでの保存、在庫などのコストがかかることを思えば収益性は高い」と強調する。

“茶工場のまかない緑茶シリーズ”に続く大型商品の販売も近く予定しており、アイテムを充実させるとともに、スーパーの売り場担当者に、リーフ茶の収益貢献度の高さを周知徹底させていくための販促活動に力を入れていく方針だ。