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【焼津神社】拝殿に新扁額書家杭迫柏樹氏が揮毫、伊藤明氏が提案

2020/10/05 [10月05日号掲載]

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 焼津神社(焼津市焼津2—7—2、鈴木啓央宮司)は、拝殿に焼津神社の祭神を表す『焼津大神(やいづのおおかみ)』と書かれた扁額(へんがく)を掲げた。藤枝市の伊藤明氏が提案し、揮毫(きごう)したのは森町出身の書家、杭迫柏樹氏。

 焼津神社が祭るヤマトタケルノミコトの崇拝者、伊藤明氏が拝殿に扁額を飾れないかと提案した。鈴木宮司は森町の小国神社に相談し、杭迫氏を紹介してもらった。伊藤氏が資金を都合し、焼津神社大祭が行われた8月13日に扁額を奉納した。

 杭迫氏は現代書道界の第一人者で、滋賀県の職人が杭迫氏の文字を正確に手彫りし、金箔を張り付けて格式高く仕上げた。伊藤氏は「見る人を圧倒する素晴らしい扁額が完成し良かった。新型コロナで苦しんでいる市民の力になればうれしい」と話す。

 扁額の大きさは縦48㎝、横240㎝、厚さ6㎝。境内の石垣とぶつかりそうになり、伐採し保管していたヒノキを額材として使用した。

 

1600年以上の歴史を持つ焼津神社

 焼津神社では、ヤマトタケルノミコトを主祭神に祭っている。古事記には、現在の神奈川県から千葉県に渡る最中に、ヤマトタケルノミコトを陥れようと草原に火をつけた国造に対し、剣や火打ち石を駆使しオトタチバナヒメを守りながらも対抗し、辺り一面が焼け野原になったことから〝焼津〟という地名が生まれたと記されており、ゆかりのある地となっている。

 焼津神社大祭〝荒祭(あらまつり)〟は有名で、8月に完成した新社務所の2階からは祭りの様子を見下ろすことがないよう、神輿の通り道には窓を作らないなどの工夫がなされた。鈴木宮司は「都市部では神輿の担ぎ手が不足している中、当荒祭はおかげさまで毎年大盛況をいただいています」と話す。

  • 問い合せ、054・628・2444