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【天野正剛さん】コロナ禍のビジネスマンに「パパ弁づくり」のススメ

2021/02/05 [02月05日号掲載]

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 静岡市在住の天野正剛さん。子どものために作り続けた「パパ弁」(パパの作るお弁当)が好評の「パパ弁マスター」だ。「パパの手作り弁当は、さまざまな面でビジネスに通じるものがあります。コロナ禍という今、ビジネスマンの自己啓発の選択肢としてパパ弁にチャレンジしてみたらどうでしょうか」と天野さんは語る。

 天野さんは、12年前にシングルファザーとなり東京から3歳の娘と5歳の息子を連れて地元・静岡市に戻った。きっかけは、娘の幼稚園での運動会だった。「食に関心がなく、外食ばかりだった私は、その時のお弁当をコンビニ弁当にしたんです。でも他の子どもたちの、お母さんの手作り弁当を見たとき、娘に申し訳ない気持ちになって・・・。そこで子どもたちのイベントには、パパ弁をつくろうと決めました」。

 本格的なパパ弁ライフは娘が私学の中学校に入学したときだ。「その学校は毎日がお弁当なので、母や妹に教わりながら試行錯誤の繰り返し。記録やモチベーションアップを兼ねてSNSにパパ弁の写真を投稿するようにしました。日々の積み重ねで子どもとの信頼関係を深めることができました」。15歳となった娘は今、父を見習い自分でお弁当をつくるように。父はその姿を微笑ましく見守っている。

 「パパ弁づくりは生活リズムを整え、相手の喜ぶ顔が見たい、という取り組む姿勢を見直すきっかけになった。そして『何もしないし、できない』から『取り組むけど、できない』、『意識すればできるようになる』、そして『自然にできるようになる』というプロセスを改めて体験できた」という天野さんは、パパ弁からたくさんの気づきを得ることができたと感じている。