㈱スギセキ（静岡市駿河区高松１８２０—１、杉山幹彦社長）は、建設機械や自家用発電機の燃料に、燃費が良く環境に優しい「ＧＴＬ燃料」の使用を提案している。コスト減や燃費向上に加えＣＯ２を８・５％カット、さらに長期貯蔵が可能で、環境配慮やＢＣＰ対策が可能な軽油の代替品として注目されている。
同社は昨年３月に取り扱いを開始し、同商品を建築や土木現場、さらには発電設備を持つ事業所や工場などに提案していく考えだ。杉山社長は「静岡県内では当社が唯一、ＧＴＬ燃料の販売代理店として登録されています。これまでの軽油同様に、安定した県内への燃料配達や、ＧＴＬ専用基地からの供給体制も整えています」と話す。
同社はＧＴＬ燃料販売のほか、静岡県内に油槽所を４カ所、静岡市内に給油所を２カ所有し、車検、燃料配送、レンタカー「カースタレンタカー」運営などの事業を手掛けている。
ＧＴＬ燃料は、天然ガスから液体燃料を製造するもので、１９９０年代から技術開発が進み、石油に代わる燃料として世界的に関心が高まっている。日本では建築用重機やフォークリフトなどオフロード向けの軽油代替燃料として２０１９年に供給がスタートした。発電機燃料としても利用が可能で、昨年４月には横浜市が新市庁舎の非常用発電機燃料に正式採用された。また国土交通省が認定する「NETIS（新技術情報提供システム）」に登録されており、同商品を採用することで公共工事の総合評価方式での入札時に加点対象となる。
軽油と比較し最大の特徴は、燃焼時８・５％のＣＯ２削減や、ＮＯｘ（窒素酸化物）、ＰＭ（ばい煙や粉じんなどの粒子状物質）が削減できること。燃費は同等だが、安価で貯蔵安定性が高く４〜６年間変質しない。
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