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地域活性化

【なが田酒店】地域貢献の一環としてはじめた『なが田酒店』が5周年

2021/07/20 [07月20日号掲載]

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 ㈱セイセイサーバーの長田きみの社長が、地域貢献の一環としてはじめた『なが田酒店』が5周年を迎えた。昭和の高度成長期からバブル期にかけて最盛期を迎えた清水駅前銀座商店街。しかし、現在は往時の勢いはなく、空き店舗の数も多くなっている。「私が子どもの頃は、祖父母に連れられて七夕祭りに行くのがとても楽しみだった」と話す長田社長。コロナ禍のため、今年も2年連続で七夕まつりが中止となり、多くの人で賑わうイベントが中止になったことで、清水駅前銀座商店街の経営がさらに厳しくなり、商いを断念してしまう店舗が増えてしまうことを何よりも危惧している。

 このような現状を鑑み、社会貢献事業の一環としてスタートした『なが田酒店』。“清水のまちに貢献し、文化を発信する”ことをミッションに、“清水のブランド店を目指す”をビジョンに掲げてきた。「私どもは港町清水に育てられてきたといっても過言ではありません。そんな地元清水のために私どもにできることは何か?と考えた結果、地元の日本酒や特産品などが味わえるバーをはじめた」という。現在、静岡県が進めている清水都心ウォーターフロント地区開発といった都市再生整備計画をはじめ、清水区ベイエリア周辺が整備されたことで、湾岸エリアを中心に賑わいを見せつつある清水。「いまは、点と点になっているこれらベイエリアをつなぐ役割を担うのが、清水駅前銀座商店街でありたい」と長田社長は語る。

 今後、新型コロナウイルス感染症が終息した後、清水駅前銀座商店街が一丸となり、インバウンドや県内外からの観光客を受け入れる玄関口としての役割を担っていきたいという。「行政頼みの街づくりだけでは、疲弊していく商店街の再生にはつながらない。商店を営む個人事業主や地元企業が一体となって課題に向き合う決意と覚悟が求められている。私たちに身を斬るだけの気持ちがあれば必ず実現できることを信じて、持続可能な循環型の街づくりに貢献していきたい」と気を引き締める。