2018年4月、法務省に大臣官房国際課が新設された。これまで法務省では、部局ごとに国際的課題に対応してきたが、部局を横断して総合的・戦略的な検討・対応を行うために、司令塔機能を担う組織として設けられた。この『国際課』新設に尽力したのが上川氏である。国際課は、法務省における『司法外交』の司令塔・推進役としての役割が求められている。司法外交は、法の支配等の普遍的価値を日本および世界に行き渡らせようとする取組みであり、SDGs達成に貢献し、国際社会における日本のプレゼンスを高める意味で大変重要である。司法外交の取組みについて上川氏に話を聞いた。

 

■略歴

上川陽子(かみかわ ようこ)

1953年3月、静岡市出身。静岡雙葉学園、東京大学(国際関係論)卒業。三菱総合研究所研究員を経て、米国ハーバード大学院JFケネディスクール修了(政治行政学修士)。米国上院議員の政策立案スタッフを務め、大統領選挙運動にも参加。アメリカ留学時代に海外から日本を眺め、改革の必要性を痛感する。2020年、3度目となる法務大臣(104代)に就任。静岡県茶業会議所会頭なども兼務する。