日本全国の中小企業のうち、後継者がいない会社は約127万社。その内、事業引き継ぎが必要とされているのは約60万社といわれている。この127万社の中には家族経営による超小規模会社も含まれており、それを除いた中・小規模の中小企業でM&Aの対象となる会社が日本全国に約60万社ある。一方、静岡県に目を向けてみると静岡は全国シェア3%の経済規模といわれているため、60万社の3%は1万8000社となる。静岡県ではおおよそ1万8000社がM&Aの対象となる。「現在、日本全国で年間4000件のM&Aに関する案件が進行中で、その内、静岡は100件にも満たないのではないか?そう考えると、まだまだ、静岡県内の企業でM&Aを必要とする会社はたくさんある」と話す篠田社長に聞いた。

 

■略歴

篠田康人(しのだ やすひと)

1973年12月、岐阜県出身。岐阜県立岐阜商業高校卒業後、佐々木会計事務所に入所。1999年2月、佐藤澄男税理士事務所(現 税理士法人名南経営)入所。2001年7月、M&A業務を推進する企業情報部の立ち上げに携わり、シニアコンサルタントに就任。2014年10月、名南M&A㈱を設立し、代表取締役社長に就任。専門分野は、中小企業財務コンサルティング全般、事業承継・M&A支援全般。2021年9月から、中小企業庁事業承継ガイドライン改訂委員会委員を務める。中小企業診断士、宅地建物取引士。趣味はきき酒、ゴルフ、ジョギング、読書と多彩。