清水市で生まれ育ち、大学進学を機に故郷を離れた。〝お客さまに楽しさを提供する仕事〟に就きたいと考え、1982年にサッポロビール㈱に入社。コンピューター部門に配属され、業務システムをオンライン化する事業に携わった。

 1980年代後半、酒類販売免許の緩和により、それまで酒屋中心だった商品の販売網がスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに拡大。スーパーマーケットの販路開拓事業を任された。「当然のことながらノウハウは何もありません。ですから、食品メーカーに問い合わせをしたり、飛び込みで話を聞きに行ったりして、とにかく情報を集めることから始めました」。苦労も多かったが、「豊富な人脈を築くことができたことは今の私の財産になっています」と話す。

 2011年9月。静岡統括支社長に就任した。35年ぶりに生まれ故郷に戻った第一印象は「(当時の)活気がなくなったな」という思いだった。拠点長としてまず初めに手掛けたのが社員の意識改革だ。「サッポロビールを好きになってもらうために、まずは我々が静岡を好きになろう」と呼びかけた。2013年2月23日、5項目からなる『静岡が好きだから宣言』を発表するとともに、静岡県限定ビール『静岡麦酒〈樽生〉』を発売した。「さまざまな方々との出会いやつながりを大切にしながら、静岡に賑わいをもたらすお手伝いをしていきたい」と話すように、〝お客さまに楽しさを提供する仕事〟にやりがいと誇りを持って臨んでいる。

 

 

[プロフィール]

川端浩之(かわばた・ひろゆき)

1959年、静岡県清水市(現静岡市清水区)生まれ。静岡聖光学院高等学校卒業後、筑波大学に進学し、経営工学を学ぶ。1982年、サッポロビール㈱に入社。東京本社のコンピューター部門に配属され、オンライン業務システムの立ち上げに携わる。1980年代後半にはスーパーマーケットにおける酒類販売の営業支援を担当。静岡統括支社長には2011年9月に就任した。