江戸時代中期の宝永2(1704)年から、先祖が焼津で漁業を営んでいたという福一漁業㈱。代表取締役社長の近藤太一郎氏は、創業から数えて十四代目だ。“陸上の漁師”として、魚の需要喚起や適正価格での販売によって“沖の漁師”の仕事を守り、多角経営により漁船漁業の持続可能性を探っている。

 

■略歴

近藤 太一郎(こんどう たいちろう)

1979年焼津市生まれ。大学卒業後、マリンフーズ㈱に入社。マグロ部門で目利き力を磨く。2004年、福一漁業㈱入社。水産総合研究センターへ出向し、2年間、インド洋にて海外まき網船に乗船する。2006年、福一漁業に戻り漁船の運航管理部門に配属。2009年、日本初のヘリコプター搭載漁船を建造。2008年4月、取締役。2013年、常務取締役。2022年9月より現職。