寮のあるフリースクール、元気学園(静岡市駿河区)。不登校の子どもたちをあずかり、世の中へ合流できるように手助けする総合学園だ。国内トップクラスの規模を持ち「積極的な教育」に取り組む。県外、海外からも生徒を受け入れる。開校21年目の今年、蓄積したノウハウをわかりやすく1冊の本にまとめ、年明けの出版を予定する。また不登校は、小・中学生の間に解決の糸口をつかめば、引きこもりや若者無業者などに発展するのを防げるとの思いから「将来的には中学校を設立したい」と用地を取得している。小林高子校長に、大きな社会問題の一つ「不登校」について語ってもらった。

■略歴

小林高子(こばやし・たかこ)

兵庫県姫路市出身。東京工業大学大学院卒。社会人として工学博士に。ドーパミン、アドレナリンなど神経伝達物質の研究が専門。元気学園は1994年に駿河区稲川で開校。その後同区高松に移転。現在は高松、日本平などに3校舎、寮は4カ所。開校以来、不登校を直すよりよい方法を追及し続ける。寮生活から生活全般を見て原因に連続性があることがわかったという。本のタイトルは思案中。肩を落とした親子が元気になっていく。その姿を見るのが大きな励みとなっている。