企業組合針谷建築事務所が70周年を迎えた。戦後の混乱の中で、創業者の針谷正作氏が若い労働者を集めて発足させた「静岡建設勤労自治体」が始まり。以来「自主共同」を大切にして運営する。建築設計の技術と理念をもって数多くの物件を手がけるとともに、「社会資本としての建築」を意識し続け、地域社会に向けた「都市の提言」を重ねてきている。市民、近隣、クライアント、現代の社会性と多様な価値観が渦巻く中、未来における建築の役割とは一体何か。静岡県を代表する建築家の一人でもある鳥居久保理事長に、「建築のこれから」を聞いた。