ジャパニーズ・ウイスキーの製造・販売を目的とした蒸留所の建設が国内で幾つか進行している。その中でも“ガイアフロー静岡蒸溜所”は特に注目を集めている。プラントとしての機能もさることながら、見学者ファーストを前提とした『絵』になる施設としての役割を担い、そこには、微に入り細にわたり中村氏の“ロマン”と“こだわり”が宿っている。直火による加熱と蒸気による加熱のハイブリット蒸留機を使った蒸留酒づくりをはじめ、一つ一つの設備において最適なパーツを選び、熟考を重ねた。「今後300年続く事業にしたい」と語る中村氏。利害関係を超えた多くの協力者や賛同者を得て、“静岡蒸溜所”の第一章がはじまった。

略歴

中村大航なかむら たいこう

昭和44年1月、清水市に生まれる。日本大学経済学部卒。家業である精密部品を製造する会社の代表取締役(現在は退任)を務める傍ら、2012年に設立したウイスキーの輸入販売を行うガイアフローディスティリング㈱の代表取締役も兼務。その間、スコットランドや世界各国の名立たる蒸留所や醸造所を視察する。2014年に、ウイスキーの製造・販売を行うガイアフローディスティリング㈱を設立した。