2018年10月1日、事務所創立55周年を迎えた(株)高木滋生建築設計事務所(静岡市葵区)。数々の建築賞を受賞してきた、静岡を代表する建築設計事務所だ。現在代表取締役を務めるのは、創業者で「静岡県の建築家の先駆け」と言われた故・高木滋生氏の長男・一滋氏。事務所と自らの仕事の節目にあたり、一滋氏は「1000万円得する家づくり」という本を出版した。それによって伝えたいこと、守りたいこと、静岡の建築のこれからについて語ってもらった。

 

■略歴

高木一滋(たかぎかずしげ)

1966年、東京都生まれ。日本大学理工学部交通土木科卒業。(株)マルコーを経て、1997年に(株)高木滋生建築設計事務所入社。2004年4月、代表取締役に就任。(一社)静岡県建築士事務所協会中部支部長、静岡大学農学部非常勤講師も務める。商業施設、公共施設を手がける一方、適正価格の個人住宅の普及にも力を注ぎ、2019年6月に「1000万円得する家づくり」を上梓した。