石井育種場はキャベツを中心としたアブラナ科の品種改良から、キャベツやケール、はくさいなど葉物野菜の生産・販売を手がける育種メーカーだ。2013年から自社で開発した特色ある葉物野菜の品種を袋井市にある自社農場で栽培。自社ブランド“夢やさい畑”として地元スーパーや飲食店などに販売している。育成品種の開発から葉物野菜の栽培・販売までを手がける育種メーカーは少ないという。「このような新しい取り組みにチャレンジできるのは、明治40年の創業から現在に至るまで100年以上にもおよぶ品種改良の技術と生産者をはじめとした販売先の信頼があるからにほかありません」と語る石井社長に話を聞いた。

 

■略歴

石井和広(いしい かずひろ)

1966年8月生まれ。東京農業大学 農学部卒。1990年4月、石井育種場に入社。入社当初からキャベツの品種改良を担当。これまでに、よしき、青龍345、YR春いろ、はるねなどの品種を手がけた。趣味はラグビーの観戦で、日本代表やトップリーグの試合観戦はもちろん、三男が静岡聖光学院でラグビー部に所属している関係もあり、子どもの試合を観戦に行くのが現在のライフワークでもある。ラグビーは規律の統制されたチームスポーツでもあることから、会社経営をする上で参考になることも多いという。