店内はオープンキッチンのゆったりした空間。シェフの趣味で集めた陶器雑貨は、タイル床と合わさりイタリアにいるような雰囲気に。20種類におよぶ自家製サラミと生ハム、自家製パンや自家栽培ハーブに手打ちパスタ、手づくり菓子など随所にこだわりを見せつつも、気軽に足を運べる店として知られている。

 静岡市清水区庵原地区で生まれ育ったオーナーシェフの、山田正哉氏の原点は子どもの頃の母との買い物だ。「子どもながらに、鮮魚店のいろいろな魚に魅せられた記憶が残っています」。地元の野菜や果物、ジビエにも触れる機会があり、食材への興味が湧いてくるようになった。

 静岡市葵区の鈴木学園・中央調理専門学校を卒業後は、静岡市や藤枝市の有名イタリアンで修業を積んだ。「母がつくってくれたミートソース缶のスパゲティを初めて食べたとき、『こんなに美味しいものがあるのか』とびっくりしました。イタリアンに進んだのも、そんな幼少期の記憶からだと思います」。独立前の3カ月間、イタリアへ出向き、さまざまな地方の料理を食べ歩いた。肌で感じとったものを店づくりに生かしている。店はオープンして9年が経った。

 「食材の持つ可能性を最大限に引き出して、美味しいものをつくり、フードロスを少なくするのがシェフの仕事です。これからもそんな仕事を追求していきたいですね」。

 

 

■住  所/静岡市清水区宮下町10-47

■電  話/054-376-6687

■営業時間/ランチ11:30〜15:00(LO14:00)

      ディナー17:30〜22:30(LO21:00)

■座 席 数/カウンター4席、テーブル16席

■定 休 日/月曜日、第3日曜日

■駐 車 場/5台