(同)しつらえ(静岡市清水区馬走974—13、植野雄大代表)は今年6月に設立した新法人で、遺品整理や生前整理、片付け代行などのサービスを提供している。対象は、亡くなった人の家の整理のほか、高齢や病気により片付けが困難な人、大型の荷物や家具に悩む人、施設入居などに伴う急な引越しにも対応する。
植野代表は、生前整理の依頼者の自宅へ定期的に訪問し、少しずつ片付けを進めながら、高齢者の見守りも兼ねた継続的な支援を理想としているという。起業の背景には、自身の母親を亡くし、県外在住の姉たちとともに約4年をかけて行った遺品整理の経験がある。「正直、遺品整理に4年間もかかるとは思っていませんでしたが、遺品を通して故人をしのび、さまざまな思いをめぐらせている姉たちの様子を見て、時間をかけた整理は遺された人の心の整理につながると確信しました」。
特長は、時間をかけた丁寧な整理だ。思いを次世代に残していくことが相続であり、遺品をただの〝物〟として一気に捨てるのではなく、気持ちに寄り添いながら片付けの手伝いができればと思いこのサービスをはじめたという植野代表。「遺品整理に時間をかけたい人」や「会話を重ねながら心の整理をしたい人」にぴったりだ。またこのサービスを必要とする多くの人と出会うため、高齢者支援事業を展開する事業者との提携や、サービスの一環として生前整理を取り入れたい法人からの相談も受け付けている。
処分対象は金属、陶器、大型家具や家電、建材など多岐にわたり、専門的な分別や解体も対応可能。静岡県内を中心に、地域の高齢者やその家族、介護・福祉事業者との連携を深めながら、単なる片付けにとどまらない「思いをつなぐ暮らしの支援」を広げていく構えだ。
- 問い合せ、080・5113・7576



