塗魂（とうこん）ぺインターズは全国で約２００社集まる塗装のボランティア団体。塗装工事をはじめ足場、屋根工事など、塗装に関わる人たちで構成する。子どもやお年寄り、障がい者などが利用する既存施設の塗装をボランティアで行う集団だ。静岡支部となる「静岡塗魂ペインターズ」は、県内13社の仲間を軸に活動している。
㈱フジタ塗装（島田市船木３２８─11）の藤田優介社長は「塗魂ペインターズがなければ、今の自分はいない」と語る。「仲間に加わり10年になります。ここでは、会社の規模、売上高など一切関係なく、上下関係や利害関係もありません。ただ、『塗装業界をよくするために、全力で取り組もう』という思いが溢れている仲間たちです。困っている人のために無償で塗装工事に取り組む中で、日頃の自分の考えの小ささに気づきます。地域社会を構成する一員として、もっと広い視野を持って生きていこうと考え、それが経営にも役立っています」。同社は創業15年。「10年後に違いがわかる本物の塗装を」を合言葉に、協力会社を含め20人体制で事業展開している。
そんな「静岡塗魂ペインターズ」は９月、島田市立相賀小学校内で壁画制作に取り組んだ。今年度で廃校が決まっている同校に、「記念に残る思い出を」と父兄からの依頼を受けた。周辺の川や田んぼ、そして同校を象徴する太鼓を描き、そこに子どもたちが魚・紅葉・稲を描き加えた。「もっと仲間を増やして、もっと取り組む規模を大きくしていきたい」と藤田社長は熱く語っている。
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