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経営支援・改革

【なすび】『おもてなし経営企業選』の表彰を受ける健全経営・ES向上の取り組みが好評価

2015/04/20 [04月20日号掲載]

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 経済産業省が主催する『平成26年度おもてなし経営企業選』に、㈱なすび(静岡市清水区港町2─1─1、藤田圭亮社長)が選出された。同社は1975年に創業、和食を中心としたレストラン経営(静岡県内14店舗)やケータリング事業を行っている。

 おもてなし経営企業選は、〝①社員の意欲と能力を最大限に引き出し、②地域・社会との関わりを大切にしながら、③顧客に対して高付加価値・差別化サービスを提供する経営〟を実践している企業を表彰する制度だ。今年度は全国22社(内飲食業3社)が選出され、県内企業ではなすび1社が選ばれた。

 なすびでは顧客満足度向上のための取り組みはもちろん、社員のやりがいを引き出す経営を実践している。生活を充実させる源は〝家庭・家族〟にあると考え、社員のライフスタイルにあわせて休日数が選べる勤務態勢を導入。また、飲食店にとって一番の稼ぎ時とも言える12月31日から1月3日までを全店休業とし大晦日・正月を家族そろって過ごせるよう配慮している。加えて3カ月に1度社内面接を実施。社員のスキルアップを会社としてバックアップするほか、毎月の給与は藤田社長が社員ひとりひとりに手渡しするなど、コミュニケーション機会を増やし、お互いの理解を深める努力もしている。

 厚生労働省が発表した平成25年雇用動向調査によると、宿泊・飲食サービス業の離職率は30・4%。それに対して同社の離職率は8・7%と極めて低い。このほどの受賞も社員満足度(ES)向上のための取り組みや〝地域に必要とされる店づくり〟〝食を通じて地域文化を発信していく〟という経営姿勢が評価されたものだと言えるだろう。「今後もフィロソフィーの共有に力を入れ、さらなる組織力の強化をはかっていき、なすびに期待を寄せて下さるお客さまのご要望に応えていきたいと考えております」(藤田社長)。

●問い合せ、054・354・1138