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産業廃棄物処理施設の移動式処理施設(能力 5t/日)について取扱いの改正が有りましたが、現在の状況を教えてください。

2015/08/20 [08月20日号掲載]

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これまで下請け業者が「木くず」や「がれき類」の処理を請け負った場合、解体工事等後に処分場まで運搬しておりました。これまでは元請業者であれば特例で、移動式処理施設を使用して、現場での処理が設置許可を取得することなくすることが出来ました。

 しかし、下請業者が現場での破砕処理する場合、産業廃棄物処理施設設置許可を必要とし、また条例等の法制度が整備されていないため、実際には現場処理をすることは不可能でありました。これが先般国からの通達により下請業者による現場処理を可能とする条例等の整備を推進することになりました。

 移動式処理施設の対象とする施設は、産業廃棄物処理業者が、工事現場及び工事と一体として管理されている仮置き場内において、工事の一環として期間を区切って設置する移動式施設を言います。設置許可については、都道府県知事の設置許可を受けた産業廃棄物処理業者は当該都道府県知事が管轄する区域内一円において使用することが可能です。移動式処理施設のメリットは、排出現場での処理や埋め戻し材としてリサイクルが可能であること、現場処理により中間処理施設への運搬コストの削減、移動に伴う環境リスクの軽減が上げられます。しかし移動式処理であるが故の現場周辺生活環境への様々な影響(騒音・振動・粉塵)も懸念されています。移動式処理施設の主な利用内容として、道路工事により伐採された木の破砕、建物解体工事により発生するがれきの破砕、土地造成により伐採された木の破砕などが上げられます。

 一般財団法人日本環境衛生センターの平成24年アンケートによると、移動式処理施設の設置許可においては全国各自治体により取扱や対応は様々であり、問題や課題があるとする自治体も多い(全体の約65%)結果となっています。今後、各自治体において移動式処理施設の設置許可の審査の考え方や生活環境影響調査に関するガイドラインが活用され、設置許可が増えることで生活環境へ配慮しつつ、建設工事現場におけるリサイクルの促進につながることが期待されています。実際の運用にまでにはもう少し時間がかかるところであります。平成27年7月18日現在、浜松市及び静岡市の条例においては移動式処理施設の許可申請が制定されております。静岡県においては、条例制定がなされないと静岡県内での移動処理施設の許可申請が出来ないことを付け加えます。

 

 

 

静岡県行政書士会

西遠支部 伊藤芳典