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【静岡県工業技術研究所・コーヨー化成 ほか】県産バラを使った商品への取り組み 夏期における品質の向上に成功

2016/04/05 [04月05日号掲載]

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3月11日に行われた『平成27年度静岡県工業技術研究所研究発表会』において、静岡県工業技術研究所と㈱コーヨー化成、鈴木バラ園、富士見工業㈱、静岡大学などで共同研究している〝静岡県産「バラの香り」の商品化への取り組み〟について、県工業技術研究所工芸科の山下里恵さんが成果を発表した。

 生産量全国2位を誇るバラのメッカである静岡県。県内ではハイブリットティー(HT)という品種のバラが多く栽培されている。多くの農家では通年栽培しているが、バラは暑さに弱く、夏の出荷量が減少することが課題になっていた。グループではまず初めに、耐暑性を強める研究に着手し、バラの生産性と品質の向上を実現した。さらにその過程において、癒し効果を持つと言われているHTローズ特有の香り成分(名前は未公表)の純度を高めることに成功したという。「静岡産のバラの香りを生かしたアロマ商品を開発することで、静岡バラのブランド価値を高めていくことが目的。ウェットタオルや化粧品、食品など、さまざまな分野で商品化できるように、研究を続けていきたい」と山下さんは話している。