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【Benefitea】茶農家の支援や若手生産者の育成を目指して、ボトリングティーを開発

2016/06/20 [06月20日号掲載]

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 Benefitea㈱(静岡市葵区一番町8─6、西沢広保社長)は、茶葉が本来持っている旨み成分を凝縮し、そのエキスだけを抽出する“コールドエクストラクション製法”を開発した。このほど、第一弾となるボトリングティーを商品化し、飲食店などで販売を開始した。茶農家の収益向上のほか、県内の大学を卒業した学生たちが、静岡の地場産業であるお茶に興味を持ってもらい、ゆくゆくは県内の茶業界に就業してもらうことが狙い。

 開発したボトリングティーは、静岡市本山地区にある黄金の茶畑で栽培された“黄金みどり”を使った『白葉茶飲料黄金みどり』と、静岡県産業振興財団フーズ・サイエンスセンターをはじめ、静岡県茶業センターや静岡大学、静岡県立大学と共同開発した“静岡白葉茶”を使用した『静岡白葉茶金の風薫』の2種類。いずれも希少性の高い茶葉で、アミノ酸やテアニンなどが豊富に含まれているため、料理の味を引き立たせる飲み物として料亭の評判も上々という。含有成分においても静岡県工業技術研究所や複数の民間施設などで詳細なデータ収集を行い、科学的な根拠に基づいた製品開発を進める。

 静岡市内では、浮月楼や手打ち蕎麦たがたのほか、県内では創作イタリア料理NORI、日本料理Miyoshi、割烹 いっ木、ホテルクエスト清水でも味わえる。レセプションやパーティーなど、クルマで訪れた人やアルコールを飲めない人に、ワイングラスで楽しむソフトドリンクに代わる新感覚の飲み物として提案していきたいと西沢氏は考えている。

 今後は、茶葉のエキスを使った料理の開発やドレッシング、蕎麦のつけ汁などの商品化を進める。ボトリングティーをきっかけに、茶葉を急須で味わうという文化をあらためて提案したいという思惑もある。「県外や海外からの需要を掘り起こすことができれば、茶農家の支援にも繋がりますし、生産者に憧れる学生も増えるのではないでしょうか」と西沢氏は期待を寄せる。

●問い合せ、050・3478・5121