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【季咲亭】今年も放置竹林で伐採した幼竹を原料とした『静岡めんま』の販売がスタート

2021/07/05 [07月05日号掲載]

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 ㈱季咲亭(静岡市葵区沓谷5─1─6)の小泉幸雄社長が発起人となって、4年前から取り組んできた活動が1つの成果をあげている。それが放置竹林で伐採した幼竹を原料とした『季咲亭・静岡めんま』だ。昨年に続き今年も7月10日から中部地区のスーパーマーケットで販売をはじめた。1袋80グラム入りで、価格は400円となる。

 年々増加する竹害に歯止めをかけたいと4年前から構想を練ってきた。以前は収穫用の筍として栽培されていた孟宗竹や真竹などの竹林が放置されてしまったことにより、周辺の山に幼竹が繁殖し、もともとの植生を破壊してしまう。小泉社長は、「静岡県や静岡市、藤枝市など行政のお力添えをいただきながら、放置竹林を解決する取り組みを一過性のものとして終わらせないよう今後も継続させていきたい」と意気込む。

 『季咲亭・静岡めんま』は3〜5月に採れた若竹を塩漬け加工後、塩抜きしたメンマを醤油味に漬け込んだ。なかでも食物繊維やナトリウムが豊富で、腸内環境を整えてくれる食物性乳酸菌が採れる貴重な食材という。今年は表面に『地方創生SDGs官民連携プラットホーム』の表記や、売上の一部を『ふじのくに未来財団』を通じて、静岡県内の竹林整備に使用する旨を明記した。また裏面には『静岡めんま』のコンセプトや“ひと手間アレンジ”として『静岡めんま』を使った調理法が書かれている。

 「昨年は2トンの『静岡めんま』を製造したが、今年は3・5トンに増産した。来年は10トンの製造を目標に、引き続き国産めんまの美味しさをアピールしていきたい。その結果、購入していただいたお客さまに美味しく食べてもらうことで“地域保全”につながる地域循環型のエコシステムをつくることが目標」と言う。

  • 問い合せ、054・262・0267