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【静岡県司法書士会調停センター“ふらっと”】オンラインでの調停、始まる

2022/06/05 [06月05日号掲載]

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 静岡県司法書士会調停センター“ふらっと”(静岡市駿河区稲川1─1─1)は、『裁判外紛争解決手続きの利用の促進に関する法律』(通称・ADR法)により法務省の認証を取得した調停機関として、当事者の話し合いを促進し、納得のいく紛争解決を目指している。

 “ふらっと”では「もめない相続」をテーマとして、特に遺産分割調停に力を入れて取り組んでいる。裁判まではしたくない。でも問題は解決したいといった困り事に対して、公正中立な立場の司法書士が当事者の話し合いのサポートをする。

 “ふらっと”の特徴は、当事者が集まって顔を合わせて話し合い、調停人(司法書士)は話し合いのサポート役に徹するところにある。しかしながら、コロナ禍で人が集まれない、遠方の相続人が来られないなどの事情があり、申し込みができない事案も少なからずあったという。そこでZOOMなどを使った「オンライン調停」を行えるように規則などを変更した。これにより会場に来ることなく調停に参加できるようになった。

 2024年施行予定の不動産登記法改正により、相続登記の申請が義務化されることになる。これまで相続登記は義務ではなかったが、法律が施行された以後は相続により不動産の所有権を取得した者は、相続の開始及び所有権を取得したことを知った日から3年以内に不動産の名義変更をしなければならない。遺言がない場合には、相続人の間で遺産分割について話し合うことが必要だ。

 副センター長の芝知美さん(司法書士法人 芝事務所)は、「お身内の方が亡くなった後、『遺産の分割方法について話し合わなくてはいけないけれど、どうやって話を進めていいかわからないから誰かに間に入って話し合いを調整してほしい』や『親族間のことなので、なるべく穏便に話し合いをしたい』というニーズは多くあります。話し合いを始める時、もしくは始めた後、なかなか思うように進まない時など、話し合いの初期段階に“ふらっと”をご利用ください。私達は、相続人の皆さんが納得のいく解決を目指します」と話す。

 “ふらっと”では相続登記義務化に合わせたキャンペーンとして、現在先着5組限定で無料での遺産分割調停を実施中。申立費用・合意報酬などもすべて無料になる。また、調停の実施は土日祝日や夜間など柔軟に対応している。

  • 問い合せ、054・282・8741 (ハナ・シ・ア・イ)