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【アオイブリューイング】静岡の地場産品を使った地ビールづくりに取り組む

2015/06/18 [06月20日号掲載]

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 静岡市初のクラフトビールを製造販売するアオイブリューイング(静岡市葵区宮ヶ崎町30、満藤直樹社長)は、JAや地元農家と共同し、静岡の農産物を使った地ビールづくりに取り組んでいる。

 5月に発売したのは清水区産のみかん『はるみ』を使った地ビール。テレビや新聞など多くのメディアに取り上げられ、醸造した450ℓが一週間を待たずに完売する盛況ぶりだった。現在は駿河エレガント(甘夏みかん)や山英(掛川茶)を使った地ビールを醸造中だという。

 アオイブリューイングで醸造しているのはエールタイプのビールだ。日本の大手メーカーが発売しているピルスナータイプのビールと比べて、飲み方・楽しみ方にも違いがあるそうだ。「よくビールをキンキンに冷やして飲むと美味しいと言いますが、それはピルスナーの楽しみ方。エールの飲みごろの温度は10℃くらいですが、温度が上がると香りやコクが際立つという特性を持っています。だから時間をかけて飲みます。味わいの変化を楽しめることもエールの魅力のひとつです」と満藤社長は話す。

 また例えばアオイブリューイングで取り扱っている『サブテルIPA(インディア・ペールエール)』。このビールは、「ペールエールをインドに輸出する航路で商品が傷まないようにホップ・アルコール度数を高めてつくったビールが発祥」というように、それぞれの銘柄に物語があり、それを紐解くことも地ビールならではの楽しみ方と言える。

 今後はボトリング機械を導入し、今冬を目処に瓶詰めビールの出荷を始める計画だ。「お土産用として、またホテルやバーなど地域のお店で取り扱ってもらうことで、静岡市の魅力をアピールするお手伝いができたらうれしい。まずは皆さまに美味しいと言っていただけるように醸造技術をみがいていきたい」。

  • 問い合せ、054・294・8911