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【富士農商事】県内の食品会社が連携!ムスリム向け『富士山ハラールセット』を開発

2018/08/20 [08月20日号掲載]

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 富士農商事㈱(静岡市駿河区八幡1─2─1、稲森照男社長)は、静岡県産の食材で作ったハラール食『富士山ハラールセット』を監修し、販売に向けて準備を進めている。『ハラールお食事セット』と『ハラールスイーツセット』(税込各2000円)の2種類を製作し、土産品や会議の食事、ホテルの常備品として販路を拡大する予定。

 ハラール食とは、ムスリム(イスラム教徒)の教義で食べることを許されている食べ物を指す。同社では3年前からハラール食に着目し、啓蒙活動と食品開発のサポートに取り組んでいた。2017年に県内の食品会社5社が作り、NPO法人富士山から世界にハラール認証を受けた製品をまとめあげ、セット化に至った。

 『お食事セット』は静岡おでん(㈱はの字食品)、ふりかけ(㈱磯駒海苔)、オリーブ豆カレー(㈱シズナール)の3点。『スイーツセット』は、緑茶ティーパック(㈲キムラ加工)、羊羹・茶飴(㈲望月茶飴本舗)、ラテ3種類(㈱磯駒海苔)の3点が入っている。

 担当者は「世界人口の4分の1がムスリムという現状で、日本はムスリムへの対応が遅れています。特に静岡県は顕著だったので、むしろ“静岡はムスリムを歓迎している”とアピールできれば、新たな市場になると考えました。食を通じた多文化共生になれば」と話す。

 今後はムスリムのニーズに合わせて味を改良し、国内外に向けたさらなる認知度の向上を目指す。「10月には県内の農産物や食品、それらを使った加工品を販売する企業を集め、中東のバイヤーに向けた展示会を開催します。ご興味のある方はお問い合わせください」。

●問い合せ、054・285・2266